『燕温泉』は、長野県と新潟県の県境付近で、妙高高原の標高約1,100mに位置する。周辺には赤倉温泉を始め温泉地に恵まれており、スキー場もたくさんある。上信越自動車道の妙高高原ICからとても近く、交通の便が良いの名古屋方面からも便利になった。
『燕温泉』は弘法大師発見の湯として歴史のある温泉。冬は豪雪で埋まるので利用はできないほど秘境の秘湯。もっとも最近は人気が高いのでシーズンは混雑する。野趣満点の『黄金の湯』と、さらに奥に進んで上杉謙信の隠し湯との言い伝えも残る『河原の湯』は太田切川の切り立った渓谷にある乳白色の野天風呂だ。こちらは混浴なので準備をが必要。ただし着替えるための小さな小屋は男女別にある。
近代美術の先覚者・思想家でもある『岡倉天心』は妙高高原を終焉の地に選び、ここに山荘を持ち晩年を過ごした。現在、その山荘跡には庭園と六角堂があり、中に天心の銅像が飾られている。景色・野草・温泉・スキーなど、楽しめる要素の多い旅ができる地域だ。
2004年11月下旬取材
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