栃木県那須高原温泉郷は、主峰の茶臼岳(1915m)を中心とした裾野一帯に広がる地域をさし、関東屈指のリゾート地でもあり、登山・散策・食事・スポーツ・牧場・美術鑑賞・温泉・宿泊など、都会の疲れを癒すには申し分のないところです。また、那須は天皇家のご用邸があることでも知られています。
中腹にある『北の湯:北温泉旅館』は、駐車場に車を留めて10分ほど整備された山道を下って行くことになります。創業は古く、江戸・明治・昭和の建物から成る、歴史ある湯治場の一軒宿で、旅館と言うよりは“旅篭(はたご)”と言った方がピッタリの、レトロ感ただよう温泉施設です。
『北温泉旅館』HPに、『(古い)暖簾(のれん)には「岐多温泉」と書いてあります。明治以前は源泉の岐路が多いことからこう書かれ、きたおんせんと呼ばれてきました。明治に入り漢字が統合されていく過程で北温泉となっていったと思われます。「喜多温泉」と書いてあるものもあります』と案内されています。
温泉は質・量・浴槽の数とも充分で、秘湯マニアにはたまらないものがあります。最初に入りたいのが「天狗の湯」ランプが灯り、写真にあるように天狗の面がかけてあります。湯量が豊富で「さすが」ですが、夜に入るには、ややマニアックなムードがあります。宿の前には大露天風呂(温泉プール)があります。渓流沿いの「河原の湯」は男女別の露天風呂で、せせらぎの音をききながらゆったりと浸かることができます。女性専用「芽の湯」など、その他たくさんあり、ここだけで温泉巡りができるほどです。名古屋方面からは10時間ほど(一般道)かかりますが、東名高速と東北自動車道を乗り継いでくれば早くこれます。是非、出掛けてください。オススメの温泉宿です。
2005年6月中旬取材
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