『秋山郷』は長野県の北東に位置し、信濃の三大秘境のひとつで、 平家の落人の隠れ暮らした里である。『苗場山』(2,145m)と『鳥甲山』(2,038m)に挟まれた山峡。日本でも有数の豪雪地帯にあり、この地域の豪雪は、たびたび自衛隊の救援活動が必要とされるほどで、2005年暮れから翌年にかけてニュースでも頻繁に取り上げられた。
江戸時代の文人『鈴木牧之』は、明和7年(1770年)越後国魚沼郡の塩沢で生まれる。19歳の時、商いで初めて江戸に行った際、江戸の人々が越後の雪の多さを知らないことに驚き、雪の結晶・雪国の習俗・行事・日常生活のほか、大雪災害の記事・雪国ならではの苦労などを記した『北越雪譜』4巻を刊行した。その後、秘境の地『秋山郷』を訪れ『秋山紀行』で初めて紹介した。
名古屋方面からは長野自動車道を走り『信州中野IC』でおりて『奥志賀公園栄線』の山道を通ってくると近いのですが、相当奥深いのと、冬期は通行止めになる。しかし、景観・眺望とも抜群ですから、頑張ってこの道を通ってくることを“温泉マニア”の方にはお薦めします。苦労する分、温泉が“美味しい”のです。
秋山郷の一番奥(奥志賀高原からくると一番手前)雑魚川と合流して中津川に流れ込む、東京電力の『切明発電所』のある地点が『秋山郷:切明温泉』である。切明温泉には3軒の宿があるが、中津川の河原を掘ると、どこでも自分だけの野天風呂が楽しめる。
しかし、自分で掘るのは大変なことなので、前の人が掘ったところでイイ湯加減のところに浸かる方が良い。とてもワイルドで面白い(相変わらず、お見苦しい姿をさらしてゴメンなさい。この時はヒゲを生やしています)
2004年11月上旬取材
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