石川県・福井県・岐阜県にまたがる『白山』(最高峰は御前峰の2,702m)は『富士山』『立山』『御嶽山』に並ぶ信仰登山が盛んな山です。その北麓の秘境の一軒宿である岩間温泉『山崎旅館』は、前館主『山崎信一』氏(旅館の前に銅像があります)が身代を投じて6年がかりの難工事の末、昭和32年に道路を開通させた。そして雪崩の心配のない現在の場所まで元湯から引湯した。
周辺は『白山国立公園』内で、熱湯が湧き出る天然記念物の噴泉塔群は5キロほど上流にあります。白山登山・下山にもよく利用される宿で、岩間道・楽々新道がある。
名古屋方面から『白山スーパ林道』を通ってくると、出口から岩間温泉方面へ7kmほど入ったところです。6年がかりの難工事の末、開通させたというだけあって、切り立った渓谷沿いの細い道はカーブが多く、景色に気をとられていると危険です。
旅館の裏には、源泉掛け流しの露天岩風呂があり、そのそばに歴史を感じさせる内湯があります。岩間温泉『山崎旅館』の施設は新しいものではありませんが、それだけ素朴な雰囲気があり、宿泊代もリーズナブルです。雪深い地域なので、冬期は休業しますから事前に確認が必要です。ちなみに『岩間温泉』と名の付く温泉は北海道大雪山と山梨県にもありますが、別物です。
「日本秘湯を守る会 会員の宿」2005年8月上旬取材
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