北アルプスの中部山岳国立公園内にあり、槍ヶ岳、燕岳などに源を発する高瀬川の壮麗な渓谷美で知られる景勝地にある秘湯。慶長三年(1598年)凶作の折、里人が自然薯を探しに分け入った時に発見されたという古い歴史を持つ湯。高瀬渓谷は上流から『高瀬ダム』『七倉ダム』『大町ダム』の3つのダムが続く。『葛温泉:温宿かじか』の上部にある『七倉ダム』は、高さ125m、堤体積738万立方mの自然石を積み上げたロックフィルダムです。
葛温泉の元湯『河鹿荘』は、昭和44年8月の洪水で流失。『葛温泉:温宿 かじか』は、平成8年4月に再建した施設である。豊富な湯量は、里の大町温泉郷・木崎湖温泉の二つも賄うほど。森林浴をしながらの露天風呂も素晴らしいが、内湯には木曽五木の1つ、ぜいたくな「コウヤマキ」を使ってある。秋の紅葉の時期にも是非行きたい宿である。
加えて、壮大なロケーションによっても充分に癒される宿である。春には遅咲きの桜・夏には新緑と渓谷からの涼風・秋には錦の紅葉・冬にはモノトーンの静寂を楽しむことができる。静かな山のいで湯を楽しみたいなら、お薦めの温泉宿です。
2004年8月下旬取材
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