『秋山郷』は長野県の北東に位置し、信濃の三大秘境のひとつで、『苗場山』(2,145m)と『鳥甲山』(2,038m)に挟まれた細長い山峡の地なのです。今でこそ道路が整備されたが、かつては“陸の孤島”と言われたほど奥深い秘境で、悲しい平家の落人伝説のある山里です。この地域の豪雪は、たびたび自衛隊の救援活動が必要とされるほどで、2005年暮れから翌年にかけてニュースでも取り上げれました。しかし、他の季節は爽やかに過ごす事ができます。とりわけ雑木が多いせいか、秋の紅葉が素晴らしいので『秋山』の郷と呼ばれたともいわれています。
秋山郷の一番奥(奥志賀高原からくると一番手前)雑魚川と合流して中津川に流れ込む、東京電力の『切明発電所』のある地点が『切明温泉』です。中津川の河原を掘ると、どこでも自分だけの野天風呂が楽しめます。スコップも貸してくれますが掘るのは大変ですから、ちょうど良い湯温と深さのスポットを見付けて入ると良いでしょう。
その『切明温泉』には3軒の宿泊施設があり『切明リバーサイドハウス』は、スイスロッジ風の白い建物で目立ちます。館内は洋室・和室・大広間・囲炉裏の談話室などが用意されています。露天風呂は少し離れたところにあり、混浴ですが、女性用に貸切時間も用意されています。当サイトを見ると分かるように『夫婦岩』を取り巻く錦の紅葉は素晴らしいものがあります。内湯の男女別大浴場・露天風呂ともに、四季折々に移り変わる景観を湯船に浸かりながら愛でるのは、とても“ぜいたく”です。食事は当然ながら、周辺で採れた季節の山菜と岩魚がメインになります。
名古屋方面からは遠い距離ですが、志賀高原から入る『奥志賀公園栄線』は、景観・眺望とも楽しみながらのドライブになります。『切明リバーサイドハウス』は、時間をかけて行った甲斐がある秘境の温泉地です。
2004年11月上旬取材
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