栃木県の塩原温泉郷には『塩原11湯』と総称する『大網温泉』『福渡(ふくわた)温泉』『塩の湯温泉』『塩釜温泉』『畑下(はたおり)温泉』『門前温泉』『古町温泉』『中塩原温泉』『上塩原温泉』『新湯温泉』『元湯温泉』がある。
塩原温泉『不動の湯』は『塩原温泉郷』の温泉街を流れる箒川(ほうきがわ)から、ほんの少し奥に入った森の中にある公共露天風呂で、赤い小さな『不動吊橋』を渡った下流側にあります。ちなみに上流側には『岩の湯』があります。
箒川沿いの遊歩道を歩いて行くと足湯があり、さらに進むと森の中に東屋(あずまや)が見えてくる。“ひょうたん型”と言うか“だるま型”の湯船が一つだけあり、上から湯がとうとうと流れ落ちている。当然、混浴になっていますし、脱衣所も男女兼用です。
塩原温泉『不動の湯』の目の前は渓流になっている。野鳥の声や森林浴と渓谷美を愛でながらの入浴は野趣そのもの。新緑や紅葉の季節には混雑が予想される人ので、朝早め(夜明けとともに)に行くと良い。女性もバスタオルを巻いて入浴しているが、本来はルール違反。お湯は熱いと思う。鉄分のせいか湯船が錆色になっているが、お湯の質はかなりのものです。
『塩原温泉郷』は名古屋方面からはかなりの距離でしたが『奥飛騨温泉郷』とは違った趣があり、温泉通を名のるなら一度は行ってみたい温泉地です。今回、峠を幾つも越えて行きましたが《思い切って、行って良かった……》という感想です。
2005年6月中旬取材
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